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日本の片隅でひっそりと暮らすおじさんが書くブログ

必殺仕事人2009 第1話「一刀両断」

この半年間、江戸内で若い娘が陵辱され殺される事件が五件発生。一方、若い娘たちの間では、夜な夜な若い色男が過激な遊びを提供する柳橋の美景庵(みけいあん)が大流行。いくら色男を集めてもまったく客が入らない芝居小屋は次々に閉じられ、芝居好きの小五郎は不満顔。
美景庵に務める男の一人・直助は「信次」と名前を変え、日本橋にある駿河屋仁吉の娘・お佐代をたぶらかした挙句に殺害。駿河屋はお佐代の恨みを晴らすため三番筋へ依頼を行うも、それが世間体を取り繕うための依頼であるため拒否。しかし、この事件に美景庵が関わっていることから、源太を差し向け様子を探らせる。
姉・お佐代の死に美景庵が関わっていると知ったお絹だったが、ふとしたきっかけで知り合った直助に惹かれていく。

1991年に放送されたシリーズ第30弾『必殺仕事人 激突!』終了から、実に約17年ぶりとなる必殺シリーズの連続モノ。1月4日に放送された『必殺仕事人2009』の新春スペシャル版に続く内容で、新春スペシャル版にて玉櫛が斬殺されたことを、涼次が玉櫛の妹である如月に伝える場面もある。

中村俊介演じる直助(この時は信次)がお佐代と駆け落ちする場面からスタート。この後、息を切らせ一人休むお佐代を男たちが取り囲む。そう、直助は自分がたらしこんだ女を男たちにあてがい、その礼金を貪る極悪人だった。お佐代は男の一人の目を突いて直助に助けを求めるが、直助は躊躇なくお佐代の腹を匕首で一突き。お佐代は一矢報いるためか、男の目を突き刺した簪で直助の手を貫くが、止めを刺される。直助は追ってきた男たちをも殺害し、その懐にある金子を奪い逃亡するという凶悪さ。

江戸では柳橋にできた「美景庵」というホストクラブが大流行。髷にメッシュを入れた主・次郎をはじめイケメン揃いの美景屋では、男と女が個室でツイスターゲームなんかをやっており大流行。遊びに来る女たちも美人ばかりということで、冴えない男たち(藤井隆と陣内智則)も何とかお零れに預かろうと必死の様子。おかげで芝居小屋には一切客が入らず、芝居好きの小五郎は機嫌が悪い。

その機嫌が悪いところへ、夜な夜な遊び歩く女の水死体が上がった。冒頭で刺殺されたお佐代だが、この娘は駿河屋仁吉の長女だった。仁吉は早いうちに妻を亡くし、男手一つで娘二人を育ててきた。ところが、お佐代は世間体ばかりを気にする仁吉に反発し、夜遊びに興じた挙句美景庵で騙され死んだという筋書き。小五郎は「自業自得だ」と冷たい言葉を投げかける。

直助は次郎の下へ出向いて「女を回してくれ」と依頼に来るが、美景庵の背後にいる野崎の吉右衛門は、事が大げさになり奉行所も動いているため直助を口封じのため始末するよう命じる。やけに切羽詰った様子で女を回すよう懇願する直助だが、金に困っていたのだろうか。美景庵の用心棒・鬼丸に命を狙われる直助は、ふとしたことでお佐代の妹・お絹と出会う。お絹はお佐代を殺したのが直助とも知らず、じょじょに心を惹かれていく。お佐代が死に際に突き刺した手の甲の傷を手当するお絹。

お菊に恨み晴らしの依頼を断られた仁助は自ら美景庵へ乗り込み、男を人質に「信次を出せ」と強行。しかし、人質にした男は鬼丸によって斬られ、仁助もまた鬼丸によって始末されてしまった。瀕死の状態でお菊に依頼する仁吉は、駿河屋へ戻った途端に事切れる。

主水たちが美景庵の連中を始末した翌朝、何と直助が奉行所に自訴して出たのだ。事前にお絹に贖罪することを誓った手紙を渡し、美景庵の悪事を証言。既に直助に完全に惚れているお絹の必死の嘆願もあり、与力の神山は情状酌量として放免することに。これには小五郎も難しい顔をするが、小五郎は坂元が漏らした「人も殺めておらんようだしな」の一言に気を留める。直助は身寄りの無くなったお絹のもとへと戻ることを約束し放免される。

直助は旅支度をして江戸を離れようとしていた。小五郎は直助を呼び止める。「日本橋へは…この橋は通らねえぜ」と。そして、橋の下にいる男を見るよう促す。そこには、お佐代に簪で片目を突かれた男が立っていた。「おめえは肝心なことを言わなかった…この嘘つきめ!」一刀の下に直助を始末する小五郎。直助の帰りを待つお絹の気持ちを考えると、なんともすっきりしない後味の悪さを感じる。

キャスト

東山紀之/松岡昌宏/大倉忠義/谷村美月/福士誠治/宇梶剛士/前田航基

野際陽子/中越典子

中村俊介

小林涼子/田宮五郎/工藤俊作/野仲イサオ/平野貴太

藤井隆/陣内智則

町田マリー/尾崎麿基/杉山幸晴/中川蜂男/細川純一/田村ツトム/K&U/松竹京都俳優G

荒木宏文/山田辰夫

和久井映見

藤田まこと

スタッフ

脚本 寺田敏雄
音楽 平尾昌晃
主題歌 「鏡花水月」The SHIGOTONIN(ジャニーズ・エンタテイメント)
美術監修 西岡善信
撮影 南野保彦
照明 林利夫
美術 犬塚進
録音 中路豊隆
編集 園井弘一
スクリプター 野崎八重子
殺陣 宇仁貫三
装飾 木下保
小道具 小田忍/上田耕治
セット付 春田耕市
調音 上床隆幸
効果 藤原誠
映像技術 川楠敏之
HD編集 中尾逸子
VFXスーパーバイザー 佐々木宏
CGデザイナー 鶴見祐輔/井上貴祥
コンポジター 三上貴彦
スチール 北脇克己
特技小道具 布目真爾
邦楽 中本哲
冨士宮隆
メイク 佐々木博美
進行 山田智也/沖田昌紀
演技事務 山緑美春/松本保子
助監督 井上昌典
製作主任 溝口豊
製作担当 黒田満重
プロデューサー補 岸岡孝治/飯田新/西原宗実/渡邊竜
宣伝 高内三恵子/川井真紀/平野三和
編成 槇野博信/菊池寛之
ホームページ制作 木村恵/黒川幸子/新井麻実
モバイル 江崎仁祐
衣装 松竹衣装
結髪床山 八木かつら
装置 新映美術工芸
装飾 高津商会
タイトル シュプール/竹内志朗
特技 宍戸大全軍団
技術協力 IMAGICAウェスト
人形浄瑠璃 あわ工芸座/阿波人形浄瑠璃研究会青年座/徳島県立城北高等学校民芸部
コーディネート 梅津龍太郎
料理指導 大和学園
音楽協力 株式会社テレビ朝日ミュージック/エービーシーメディアコム
ロケ協力 近江八幡市/八幡堀を守る会/滋賀ロケーションオフィス/下鴨神社/和知人形浄瑠璃
衣装協力 石勘株式会社/小紋屋 高田勝
題字 糸見渓南
語り 春風亭小朝
製作協力 松竹京都撮影所
チーフプロデューサー 森山浩一
プロデューサー 内山聖子/柴田聡/山川秀樹/武田功/三好英明
監督 石原興
制作 ABC/tv asahi/松竹株式会社

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